ダメなガノタのダメな生態を日々綴るダメ日記

ひびのたわごと
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子犬

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2006/01/16(月)
   

アニメとリアルの境界から覗けるもの その1

2006/01/16 22:12|富野由悠季関連トラックバック:0コメント:0
どうにもネタがない上、文章を考える頭も働かないので富野資料転載でお茶を濁す。

今回はオウム事件に関する各界の著名人のコメントを集めた
「あれは何だったのか?」という書籍に収録された富野インタビューを全3回に分けて紹介したい。
4478190216あれは何だったのか?―「オウム」解読マニュアル
ダイヤモンド社
ダイヤモンド社 1995-06

by G-Tools

この本が出版されたのはまさにうつ病からのリハビリを続けていた時期に当たる。
プロフィール欄の主な著書が「王の心」になっているのにも注目。

テレビ画像がリアルになった頃

5月24日づけ朝日新聞で紹介されていた今回の事件への都立高校生の感想文中、批判・疑問は35%で、3割がなんらかの理解、共感を示しているというデータ。テレビのレポートで紹介されている若者世代に、あっちにいってしまうのも分かるかなー、という発言もかなり散見されていて、アニメ屋としては考えさせられてしまう。
 彼らの反応から、映像力学が、心理的に与えるモメントがあって、それが現実にむけて作動させる要素があるのではないか、という仮定が、実証されてからである。
 テレビ視聴者が、ソフト提供者側の思惑とまったく違う受け方をするという経験を、小生は、初期の『鉄腕アトム』以来、積み重ねてきた。
 そして、ファンクラブの胎動の時代から、視聴者が明らかに変質したと実感したのは、75年にオンエアされた『勇者ライディーン』という番組からで、小生が創作した敵役が、圧倒的に支持された時あたりからだろう。セルに描かれたキャラクターたちを愛する世代が出現し、彼らが、現実の中でアクションを開始したのである。
 フィクションでは、魅力ある悪役の創作は必要事項なのだが、それまでの悪役は、悪人としての認知を出なかったのが、その頃から、主人公と同等か、それ以上の人気を獲得するようになり、ティーンエイジャーのファンクラブの活動は、オンエア終了後も、現在でいう追っかけに近い気分で続けられ、現在も続けられているのである。
 悪役にも理屈はあろうという多様性の想像と、創作側の意思もあったのだが、「セルの中のものをそんなに愛してはいけないよ」と言えば、ファンの顰蹙を買うのである。
 今でいえば、ヴァーチャルのリアリズムへの始動の徴候であり、それが、物語上の拡大解釈から、彼らの中で、それぞれのキャラクターが創作され始めて、イメージが、実在に転化して行くのである。
 そのように、受け手の体質の変化が進行する中で映像が流出しつづければ、オウムの幹部の映像のキャラクターのどこかに魅力を発見して、追っかけが出て来るのは、不思議ではない。
 そのようなファンにとっては、恐らく、被害者などという存在は、オウム事件という物語の中では、背景の方で一瞬に死んでいった人物になってしまっている、と断言できる。
 テレビは、現実の報道をしながら、もう一方で、フィクションを映し出し、この機能の渾然性が。フィクションと現実の境界線を曖昧にさせるモメントを内在しているのである。
 それは、死体がない阪神淡路大震災の報道画面とも比較検討されるべき問題で、あれだけの災害現場の広さと匂いと静寂と喧騒は、テレビでは映し出すことはできないのだが、それにもかかわらず、その情報を元にした施策があったとしたら、それはヴァーチャルである。

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