ダメなガノタのダメな生態を日々綴るダメ日記

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2007/02/04(日)
   

♪芸能とか祭りとか最初に言い出したのは・・・

2007/02/04 22:26|富野由悠季関連トラックバック:0コメント:3
昨日の記事で「富野のガンダムX言及発言を調べたい」といった趣旨のことをチラッと書いた。
そこで手近にある資料だけだが調べてみた。
ダムエーや各雑誌などの切り抜きスクラップ。
が、ガンダムXに言及しているようなものはなかった。

富野資料も集めすぎるとこうやって何か調べたいときに不便なのが困りものだ。
書籍、雑誌(切り抜き含む)、DVD、はては画像ファイルに音声ファイル・・・。
ここでも何度かかいたが「富野発言データベース」が本当に欲しいところだ。

で、GX関連は見当たらなかったのだが、
ここ数年富野がテーマとし続けている「祭りと芸能」に関する発言が見つかった。
しかもかなり早い時期のものである。

それはハードロック誌「炎」に連載されていた、
「情けない神の国の片隅で」というコラム。
その第12回「芝居のカタルシス」という回で、
祭りと芸能に関する発言をしている。
時期的にはすでに切り抜いてしまったのでわからないが、
おそらく97年の初夏ぐらいだと思われる。


 岸田今日子や橋爪功が所属している演劇集団『円』が、若手育成の一環として、スタジオ公演なるものをやっている。
 先日、彼らの芝居を観た。シェイクスピアの戯曲をゴッタ煮にした『WELL』、副題が『夏ノ夜ノ夢ノマタ夢』だから。スタイルは想像できよう。
 しかも、1時間半のなかに、ハムレットからマクベス、リア王、オセロ、ロミオとジュリエットと入っている代物である。
 金をかけられないから、衣装も舞台もあったものではないし、地下のスタジオは、観客100人が入ったら、舞台スペースはないに等しい。
 おもしろかった。
 構成/演出の山本健翔は新しい演劇手法の発見を目指しているから、けれんとユーモア、それでいて、情念のありどころを持たされてしまった人間のどうしようもない処を描いていた。(いろんな芝居を観ていないから比較できないので、ぼくの評論は怪しい)
 それはともかく、この芝居の最後の10数分間を観ているうちに、こんなものをあの14歳の少年が観ていたらと、心底悲しくなった。
 このような生々しいものを知っていれば、少なくとも、弱者である土師淳君を殺害して、まして首を切断するような儀式にまで至らなかったのではないか、と思いついたからだ。
 現代的、若者的にアレンジしていても、シェイクスピア劇である。人の深い情念が時に露出して、気分がザワつく。
 それを、大人の男女の俳優たちが目と鼻の先で演じるのだから、そのもつれあっている光景は、猥雑に異様で、まともではない。
 しかし、それらが教えるものは、感情露出を極大にまでしていい、ということである。言葉の機関銃は、あの赤い文字で書かれた挑戦状そのもので、ロジックの善し悪しは抜きにして、機関銃のように発射されて、耳にも快感なら、観ていても、おお、あの役者はやっているではないか、と痛快である。
 サロメがヨハネの生首を持ち、その唇にキスをしていいのだ。
 それを観る者は、それで、カタルシスを得る。
 それが、現実に転嫁されないで済む自浄作用になる。
 演劇空間は、現在という肉体を持った男女の役者が演じているために、観客は、その臨場感から、なんでこんなバカなことを人前でやっていられるのか、という嫌悪感と共に、それでも、ここだったらなんでもやっていいのだ、と劇空間を許容する。
 だから、今回の事件があったおかげで、晒し首のシーンのある芝居の演目を変えたというような話は、論外である。
 大切なことは、そういう演劇の機能を正しく体験していれば、あの少年の、実際に首を切断したくなったような屈折感は、解消していただろう、ということなのだ。
 ならば、映画やテレビでそのような種類のものを観ればいいのではないか、という論もでようが、それは違う。
 生身の演技者のからみ合いを観ることで、大人の遊びを覗く、という不快さと精神の解放を得られるのである。
 映像は、あくまでバーチャル・スペースであって、体感はない。
 理に落ちるのだ。
 だから、こちらで試したくなるという衝動を植えつけられる。
 カタルシスは、体感があって、性格に肉体と精神を痛打するのだ。
 今回の事件で決定的に不幸なのは、少年が14歳という年齢であることだ。
 かつては、我々は祭という演劇体験に近いものをもち、御輿を担いだ。山車を曳いた。花飾りをうばいあい、裸でご神体をうばいあった。盆踊りは、どこかいい加減な猥雑さがあった。
 14歳で、参加できる形態であった。
 が、現在は、ダンスというリズムと理屈だけが先行するものに変わり、警備員がいるライヴで、ミュージシャンの掛け声にあわせて、えいえいと右腕だけを突き上げるパフォーマンスでしかない。
 それでも、ないよりはマシなのだが、14歳は、そのようなものにも参加できず、それなりの演劇も観る機会がなく育ったのは、想像に難くない。
 そして、事故のないようにという発想から、責任逃れの管理体制が堅持される世の中になっていれば、おの体感感覚を育てるものはなくなって、この種の猟奇的犯罪は、なくなることはるまい。


冒頭に出てくる演劇集団「円」は、
朴ろ美(カナン、ロラン)、
高橋理恵子(キエル&ディアナ)、
林真里花(アデット、コドール)などなど富野作品に出演した役者が所属しているし、
なにより富野の娘が文芸部に所属しているので、
その伝手で観に行ったのだろう。
言っていることは乱暴だが、理解できなくはない。
特に「映像=バーチャル、演劇=生」のくだりなどは、
自分の体験に照らしあわせてもそうだろうと思う。

というか・・・よくよんだら「芸能」という言葉は出てきてなかったね。スマソ。
でもこのまだうつ病が治りきっていない時期に、
こういう白富野的発言をしていたのはちょっと驚き。
富野は99年前後には「文芸」という言葉を好んで使っていたのだが、
いつのころからか「芸能」という言葉に変わっていったんだよなぁ。
そのあたりの変化もちょっと調べてみたい。
FC2タグ : 富野資料(雑誌)編集
コメント
>「富野発言データベース」が本当に欲しいところだ。
だからとっとと自分で作れと。

ほえほえ #2kbNzpR6|2007/02/06(火) 10:56 [ 編集 ]
おそらくここ数年の発言とまったく関係ないですが、イデオンライナーノートのp79-80に”芸能”発言がありますよ。

データベースですね、ぼくも作りたいと思ったんですが、資料はあまりにも少ないので断念しました。僕が持ってるのは最近の本やネットで収集した動画しかありませんし。(それでもやれないこともないので、気が向いたらまず手持ちのから作り始めるからしれません。)

というわけで、一番資料が持ってると誇る子犬さんにやらせてもらいたいのですが、さすがにちょっと無理ですので、先に新しい資料リストを作ったらどうですか?前のは2006年版ですし。
kaito2198 #-|2008/05/13(火) 00:20 [ 編集 ]
イデオンライナーノートは連載版は一部ありますが、
単行本は持ってないんですよ。
でも近日中に入手できる予定なのであとでチェックしてみます。

>一番資料が持ってると誇る子犬さん

いやいやオイラなんぞまだまだひよっ子です。
それに集めることが目的となって内容を全然咀嚼できていないので・・・。
子犬 #HL3aOXhs|2008/05/14(水) 21:41 [ 編集 ]
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